2020年5月17日日曜日

サントラ「グリズリー(Grizzly)(1976)」



国立公園に出現した人食い灰色熊とレンジャーの攻防を描いた動物パニック物のアクション。監督は、ウィリアム・ガードラー。音楽は、ロバート・O・ラグランド。1975年「ジョーズ」から派生する亜流群の中でもしっかりファンが付いている作品で、個人的にはガードラーだと「マニトウ」なんだよなぁ、なんて思うのですが、それでもつい先月にも粋な作品をリリースし続け、着実に映画ファンからの信頼を厚くしているスティングレイが超・特別版と称したこのグリズリーの日本版ブルーレイを発売したら予想外に気分が上がったりしたんで、やっぱ何だかんだ言っても好きなんだろうなコレも。何かDVDとか廃盤で手に入り辛かったから余計にそう思っている気もするけど、巨大と謳いながらも巨大か?と言う疑問符が付くのがまた味わい深いグリズリーの活躍と人間ドラマ、そして、結構猟奇的なビジュアルショックもある本編は、普通に面白かった記憶があります。で、本作の場合は本編よりも絶対に忘れちゃいけない要素があって、それがラグランドの音楽。国立公園の木々を上から臨むような情景が浮かんで来る大らかでカントリーな香りもするテーマ曲のワン・テーマ押しで構築されていて、特にオーケストラによって演奏されるテーマ曲のメロが大々的に流れるタイトル曲が有名だと思うんですが、個人的にはミリタリックなドラム、ハーモニカ、シンセをオーケストラと共存させながらのテーマ曲を絡めてのアンダー・スコア部分にこそ強い魅力がある音楽だと思っていて、LPは持っていなかったので音楽を聴いたのは本当に久々でしたが、今回改めて聴いてもその印象は変わらなかった、と言うか、その印象がより強固になったかなと。それと今回聴いて思ったのは、グリズリー関係でのホーンティングな香りもする不穏さやサスペンスフルな描写でのシンセの音色・リズムに斬新と言うほどかは分かりませんが、ユニークな感覚としっかりグリズリーの存在を感じさせるポイントがあって、コレは新発見。グリズリーのモチーフと言う認識で良いと思うんですが、これはこの音楽の印象に無かったんで、何か余計に楽しくなっちゃいました。正直、ラグランドってコレと「空の大怪獣Q」以外は多分知らないんですが、また何か発掘されてCDでリリースしたら手を出したくなりますね(ジャガーなんちゃらが新しく出たみたいだけど)。

TOWER】(CD)

サントラは、BSX(Dragon’s Domain)からLP未収録曲を追加したCDが限定500枚で出ています(レーベル完売?)。日本盤LPに収録されたボーカル音源も収録。

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↓は、日本版ソフト。詳細は、各自でご確認を。

【グリズリー 超・特別版 [Blu-ray]】

(Amazon)

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