2021年12月22日水曜日

サントラ「ハムナプトラ 失われた砂漠の都(The Mummy)(1999)」

ユニバーサルの古典ホラー「ミイラ再生」を基に伝説の都ハムナプトラに眠る邪悪な高僧を蘇らせた事で起こる危機に立ち向かう冒険アクション。監督は、スティーヴン・ソマーズ。音楽は、ジェリー・ゴールドスミス。個人的に片手で数えられる程度しかない、リアルタイムに劇場で、ゴールドスミスの新作を聴いた作品、の1つがコレで、まぁだからって訳じゃないんですが、作品にも音楽にも思い入れがある、ような気でいたんですが、今回この完全版的アルバムを聴いてみると、意外とあっそうそうコレコレ!って所とあれ?こんな感じだったっけ?って所が混在してて、今思えば当時はまだサントラを殆ど買わなかったんでこれもそうだったし、その後も増曲版が出るんじゃないかって事で旧アルバムには手を出さなかったんで、あっ本編以外でこの音楽ってあんま触れてなかったんだ、そう言えばそうか、って気付いたりました。はい。で、その音楽は、ザ・グリードに続いてのゴールドスミスで、本編観た感じからアラビアックな一大絵巻!的パワー溢れる音楽ってイメージがあったんですが、実際の感触もまぁそんな感じ。史劇ダークなハムナプトラ?のテーマ、怪しくパワーも滲むイムホテップのテーマ、2組に当ててたと思う愛のテーマ、そしてオコーネルのヒロイズムとユーモアが混ざった絶妙にイケイケなやつ、なんかのモチーフを絡めての燃えもエモーションへの刺激もふんだんにあるスコア群は控えめに言っても流石で、まぁ例に漏れず良いスコアなのは間違いなし。ただ個人的にはちょくちょく思う所があって、なんかゴールドスミスならもっとシンプルにモチーフも絞って洗練させた音楽を書きそうな題材な気がするんだけど(特に明確な理由なし)、コレは場面とか状況とか関係なくハッキリ鳴らす事に重点を置いてる感じがあって、なんて言うか、テンションが単調?、物語や場面とのより密接な結び付き=細やかさが弱い?、もっと簡単に言うと・・・雑?って感じるような気もするかな、と。まぁそれでも基本となる前提が気に入ってるんで些細な問題と言えばそうかもしれないし、それが逆に色々と考える事に繋がったりもしてまた楽しく聴けたりもするんですが、正直「ゴールドスミスのスコア」としてはモヤモヤが残る感じもありますね(モチーフも印象的な割に抜けが悪い気がするし)。

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2 件のコメント:

  1. 鋭い指摘でして、本人はモチーフをもっと少なく、鳴りはもう少し引いてやりたかったところ、監督がもっともっととうるさかったそうです。その結果、ソマーズとはこれきりに(^_^;) 続編がシルヴェストリに変わったのもこのせいでした。

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    1. なんとそうだったんですね。実は今2も買って日々聞いてるんですが、なんかコッチも似たような印象だったんで監督の趣味っぽいなぁって感じてたんで、なるほど、と腑に落ちました。もし絞ってたら風とライオン的なストイックな砂漠音楽が聴けたんじゃないかって、想像が膨らみますね。有難うございます。

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