2020年8月16日日曜日

サントラ「盾の勇者の成り上がり(2019)(TVシリーズ)」



アネコユサギの原作を基に異世界に召還され人々に蔑まれる対象の「盾の勇者」となった男の冒険を描いたファンタジー。監督は、阿保孝雄。音楽は、ケビン・ペンキン。今では毎期、当たり前のように出てくる異世界物アニメの中でも比較的気合の入った作りに属している1作で(面白い云々は別)、メイアビのキネシトと言う事もあってか音楽はメイアビに引き続きペンキンが担当。監督の意向だったらしいんですが、作品のイメージにスペインがあったらしく、その点を音楽にも反映させたいとの事で、所々にスパニッシュなフレーバーが加えられている形に。で、他はRPGっぽい曲や敵などに寄っての宗教観を交えた曲、テーマ曲やキャラのモチーフなんかで、エモーショナルな感覚を持ってのドラマ要素を感じさせていく楽曲群が多いのは、流石にメイアビで存在感を感じさせた人だなと言う感じですが、音楽全体の印象はフィルムスコアリングじゃない製作過程を考えれば手堅い楽曲が揃っている、と言うのが最も近い感じでしょうか。で、テーマ曲のコーラスが日本語タイトルを変換したりせずそのまま歌詞として合わせているんで、その点においおいと思う人もいるようなんですが、個人的には比較的上手くやっていると思ってて、何て言うのかな、分かる人は少ないと思うんだけど、Corner Stone Cuesの「Eton Path」に収録されてたMadokara Mieruみたいな感じと言うのか、取り敢えずあの感じがイケル人なら受け止められる水準にはなっているんじゃないかなと。逆に個人的に気になったのは、ラフタリア、フィーロ、メルティ、と言った主人公周りの主要キャラのモチーフで、曲毎の違い云々は置いておいても、メロもフレーズも弱いからモチーフとしては存在感が薄くてイマイチ、なんでココは許容し辛い。でも、敵的な立ち居地で出てくるグラスのモチーフは、シンプルなフレーズの反復とサウンドの個性も含め存在感があって良かったりも・・・。とまぁ、簡単に言うと、物足りない点はあるけど、この手のアニメの音楽としては聴かせる部分が多い感じではある、みたいな感じかな。

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サントラは、日本コロンビアから「Dusk」↑と「Dawn(2枚組)」↓の2種類のアルバムが出ています。

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↓は、Angel City ChoraleによるMadokara Mieru。

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