2020年2月2日日曜日

サントラ「That Good Night(2017)」



病気を患った元脚本家を描いたドラマ。監督は、エリック・スタイルズ。音楽は、ガイ・ファーレイ。死期が近い男が不仲な息子との和解や妻の重荷にならないように作戦を実行すると言う話みたいで、音楽は物語の進みによって主人公の病気の進行や死期が近い事を感じさせるように不穏さや影も出てきますが、基本的には温かみのあるメロディを中心に、コミカルさも顔を覗かせながら、長閑な優しい雰囲気を漂わせていく、アコースティックな響きを持った音楽を聴かせていきます。テーマ曲のメロ自体はマイケル・ジアッキーノの「カールじいさんの空飛ぶ家」で、雰囲気はエンニオ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」辺りを想起させますが、実際にこれらのイメージがあったのかどうかは分かりませんが、この点を許容出来るかどうかで感想が変わってくる音楽とも言えそうで、個人的に今作に関しては色々と微笑ましく感じますが、人によっては作品の軸から分かり易く他作のイメージが出てくるのは嫌に感じる事もあるでしょう。まぁ、それでも題材と照らし合わせてのスコアとしては、過剰に感動を推し進めない点も含め、小品に対する真摯さを感じられるスコアになっていると思います。因みに、ラストにはファーレイによるオーディオ・コメンタリーが収録されていて、音楽制作過程に関する事などを聴く事が出来ます。

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サントラは、Calderaから出ています。

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