2022年2月2日水曜日

サントラ「チャトズ・ランド(Chato's Land)(1972)」

南北戦争直後を舞台にアパッチ・インディアンと追跡団との戦いを描いた西部劇。監督は、マイケル・ウィナー。音楽は、ジェリー・フィールディング。正当防衛で保安官を殺してしまい追跡団から逃れるけど、妻が暴行された事をキッカケに復讐心に駆られ、1人1人血祭りに上げていくって話・・・だったような気がする作品で、この物語を異常に支え描写するのがフィールディングの音楽。Intradaが以前出したアルバムは独自に編集してたらしいんですが、今出てるのは編集を元々のままに戻してリマスターしてるって事で、まぁ前のは持ってるんですが、レーベルの現在庫完売で販売終了だよページに載ってたんで購入してみました。ウィナーとはコンビ作が多くどれも代表作って感じですが、コレもその中の1つなんでまぁ聴き心地は言わずもがな。リマスターによる音質変化・編集違い自体はへーって感じであんまピンと来ませんでしたが、今回改めて聴いて思ったのは、これは色々なフィールディングをフィールディングのイメージ流れで多く感じられる印象があるって事で、嘘偽り贔屓なく(あるかもしれないけど)やっぱ良いスコアだなと。タイトルの力強さからの勇ましいモチーフ、怒りや暴力に起因するアグレッシブかつスリリングな流れをドラマ性を塗したりシビアなアンダー系で絶妙に感じさせてくれ、フィールディングって作風や特徴から映画音楽ファンの中でもそこまで人気が無いのかな?ってイメージが個人的にはあったりするんですが、私は大好きなんですよね。ゴールドスミスと並んで私の中だと映画音楽界のダブル・ジェリーの1人だったりするし(他にどれだけジェリーがいるか知らないけど)・・・とかはまぁ置いておいて、熱さはあるけど何処か空虚と言うか遣る瀬無い冷静な目線と言うか冷めた目線みたいな独特?のニュアンスもあるし、そのものズバリなモチーフの加え込みとは違うんですがテーマが細やかに顔を出す点を含め、このチャトズ・ランドはおススメです。てか、ウィナーのフィールディングは全部おススメか。敢えて言えば、西部劇だけどオーソドックスな西部劇感は薄いって事位でしょうが、プリミティヴなニュアンスを露骨過ぎない按配で入れてたり、トレードマークのドラムが幅を利かせてたりと、フィールディングの良さは存分に堪能出来ると思います。

TOWER】(CD)

サントラは、Intradaからオリジナル編集でリマスターされたCDが限定生産で出てます。

【チャトズ・ランド [DVD]】

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