2019年11月29日金曜日

サントラ「クリエイション ダーウィンの幻想(Creation)(2009)」



進化論を提唱したイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンを描いた伝記ドラマ。監督は、ジョン・アミエル。音楽は、クリストファー・ヤング。公式に出ているサントラの影響もあってか、ヤングにはホラーやスリラーのイメージが付いて回りますが、、元々ヤングはメロディも書ける人であり、その点が生き易いのがドラマ面の強調された作品で、本作何かは正にその流れにある1作。ダーウィンの葛藤が描かれる事を想起させる美しいメロディの中に寂しさと冷たさ、そして不安げな風合いを滲ませ、家族との関係性、そして自身の信じる事=学説を直向に信じ、提唱し、証明しようとし続ける者を見守るように、感傷的になり過ぎない按配の冷静な距離感から支えていく、緩急の付いたエモーショナルな音楽群。「シッピング・ニュース」を思い出させるケルト、アイリッシュ的な民族感も1曲だけありますが、基本は、ヴァイオリンを物哀しげに響かせ、ピアノを繊細にリリカルに奏で、美しいメロディラインを聴かせていく、クラシカルな味わいを含んでのヒューマンな感動へ誘う物。ヤング自身、本作のような題材だとリフレッシュも兼ねて気合が入るのかもしれませんが、ダーク系とは違うヤングの一面を垣間見るには打って付けのスコアだと思います。ただ、映画自体は宗教との兼ね合いでアメリカでは公開延期、日本でも東京国際映画祭で上映されただけらしく、現状ソフトもリリースされていない模様。

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サントラは、LakeshoreとSilva Screenから出ています(レーベル完売)。

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